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読書を横着する話

横着スタイルアイキャッチその2

本を読むとき、いつも最後まで丁寧に読んでる人って、どれくらいいるんだろう。

正直、ぼくはけっこう横着だ。登場人物の名前をちゃんと覚える前に読み進めるし、地の文が長くなると、気づかないふりして飛ばす。セリフだけ追いかけて「なるほどね」って納得した顔して、内容の3割くらいしか把握してない時だってある。

でも、それでも読書は好きだ。好きな本は、ちゃんと読みたくなるし、ちゃんと読めなくても心が動くときがある。

今回はそんな、“横着な読書”を肯定する話。

ちゃんとしてなくても、本って、思ってるよりずっとこっちを許してくれてる。

目次

ちゃんと読まなきゃ、と思ってた頃

「読書はちゃんと読むもの」だと思ってた

本を読むとき、ちゃんと読まなきゃいけないって、どこかで思ってた。最初から最後まで丁寧に読んで、登場人物の名前も覚えて、情景描写もしっかり頭に入れて…みたいな、いかにも“理想の読書”ってやつ。それができてこそ読書、みたいな思い込みがあったんだよね。読書は知的で、真面目な人がするもの。そう思って、自分もそうあらねばと、どこかで気張っていた。

ブログが読書を“タスク”にした瞬間

特にブログを始めてからは、「読んだからには感想を書かなきゃ」「うまくまとめなきゃ」みたいなプレッシャーが強くなった。本を読むことが好きなはずなのに、ページを開く前から“義務”のように感じてしまっていた。楽しいはずの時間が、「何文字書けるか」とか「読み終えた後どう記事にするか」に縛られるようになって、だんだんと読むこと自体がしんどくなっていった。

読み切れない自分にモヤモヤしていた

もちろん、気持ちが入ってるときは自然と読めるし、言葉が刺さる瞬間もある。でも、毎回そんなふうに読めるわけじゃない。疲れてる日、内容が重すぎる日、集中できない日、いろいろある。読みかけの本がたまっていくたびに、罪悪感も一緒にたまっていった。「積読」って言葉でごまかしてたけど、内心では「また読めなかった」と、自分にがっかりしてた。

横着な読書との出会い

セリフだけ読む、という革命

ある日、何となく読書がだるいなと思って、小説のセリフだけを追ってみた。すると、意外なほどスルスル読めて、しかもちゃんと面白かった。登場人物の会話だけで物語が立ち上がってくる感覚。テンポもいいし、感情の流れもつかめる。「地の文はあとで読むか、まあ読まなくてもいいか」と思えたことで、気持ちがずいぶん楽になった。それが、ぼくの“横着読書”のはじまりだった。

読み飛ばしても心に残ることがある

読んでる最中に、ふっと集中が切れることってある。でも、そこで戻って読み直すより、「まあいいか」と流した方が読書が続いたりする。変に“正しい読書”にこだわるよりも、自分のペースで“心に残るとこだけ持って帰る”くらいでいいのかもしれない。ちゃんと読んでいないのに、妙にあの一文だけが頭から離れない。そういう体験が、むしろ深く印象に残ったりする。

「ちゃんと読まなくてもいい」が救いになった

“ちゃんと読まないとダメ”という思い込みがほどけた瞬間、本を読むことがまた好きになった。「読んだページ数」や「理解度」じゃなくて、「読んでどう感じたか」が大事なんだと、ようやく気づけた気がする。読み飛ばしたって、途中でやめたって、自分が「読書してる」って思えるなら、それでいい。そう思えるようになってから、本と自分の距離がぐっと近づいた。

大切な本には、ちゃんと向き合いたくなる

それでも、ちゃんと読みたい本がある

どれだけ横着しても、最後まで集中して読み切りたくなる本に出会うときがある。言葉の選び方に惚れて、1ページずつ丁寧に味わいたくなる。飛ばしたくない、途中でやめたくない、全部受け取りたい。そう思わせてくれる作品に出会えるからこそ、横着な読み方も許せるし、意味があるんだと思う。たまに“本気の読書”ができるから、普段のゆるい読書も続けていられる。

何度も読み返したくなる感情がある

ちゃんと読んだ本は、読後にじんわり余韻が残る。何度もその場面を思い返したり、ふとした瞬間に登場人物のセリフがよみがえったりする。そして、そんな本に限って、何度も読み返したくなる。再読のたびに新しい発見があって、ますます愛着がわく。読み飛ばしもするけど、読み返しもする――その繰り返しの中で、好きな本が“自分の本”になっていく。

“読書を続ける”ために、横着は必要だった

読書を趣味として続けたいなら、横着な日があってもいいと思う。読めない日に無理して読んでも、苦手意識がつくだけだし、何より読書が嫌いになったら元も子もない。読まない日もある。読めない本もある。でも、また読みたくなるときがきっと来る。そう信じて本棚にそっと戻す。読書って、もっと長い目で見ていいものなんだって、最近ようやくわかってきた。

おわりに

読書って、思ってたよりずっと自由だった。全部読まなくてもいいし、飛ばしてもいいし、理解しきれなくてもいい。それでも、本を開いた瞬間から、物語はちゃんとそこにいてくれる。読むペースも、感情の乗り方も、自分次第。だからこそ、大好きな一冊に出会えたとき、その本にだけはちゃんと向き合いたくなる。横着でもいい。気ままでいい。そんな読書だから、きっとずっと好きでいられるんだと思う。これからも、自分にしかない読書体験を、大切にしていきたい。

ちなみに、僕の好きな読書スタイルはこちらです。よかったらご覧ください。

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では、また。

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