4月の読書記録:読んだのは2冊、うち1冊は漫画でした。

はじめに

夜勤明けの帰り道。
空が白み始める頃に家に着いて、シャワーを浴びて、さあ寝よう──そう思っても、なぜか眠れない。

そんな夜(いや、朝)に、僕はよく本を開きます。
本来は**「眠るための読書」のはずが、ページをめくるほどに目は冴えていく。**

「あと1章だけ」のつもりが気づけば時間が過ぎ、
気持ちはスッキリしているのに、体はぐったり。

今月読んだ2冊も、まさにそんな**“目が冴える夜勤明け”**にぴったりな作品でした。

  • ひとつは、ミステリ好きとして外せない名シリーズの“まさかの初読破巻”。
  • もうひとつは、駅を乗り過ごすほど没頭させられた濃密な心理戦。

どちらも、**「眠るつもりで読んだのに眠れなくなった本」**です。

そんな4月の読書体験を、今月もブログにまとめておこうと思います。

目が冴えた朝に、読んだ2冊

夜勤明け、読書が眠気をさらっていく朝

夜勤明けの朝、ふと本を開くと、体は疲れているはずなのに、なぜか頭だけが冴えていきます。

「眠るために読む」はずだったのに、
ページをめくるごとに意識がどんどん覚醒していく。
──そんな朝が、何度もありました。

眠気と読書欲の攻防戦のような時間。
いわば「脳だけ活動中」な状態です。

ぼんやりしたまま読めば内容も入ってこないはずなのに、
むしろ、不思議と集中できる。

気づけば駅を乗り過ごしていた、
そんな経験も何度かあります。

あの瞬間だけ、世界が静止しているような感覚。
夜勤生活の中で、そんな読書時間が、
僕にとってのささやかなご褒美になっている気がします。

今月読んだ本:『コナン』と『爆弾』

そんな夜勤明けに読んだのが、
まずは 『名探偵コナン』107巻。

人生初コナンがこの最新巻という異色の読み方でしたが、
それでもすんなり楽しめたのは、
さすが国民的作品としか言いようがありません。

そしてもう一冊が、呉勝浩さんの『爆弾』。
こちらは静かに始まり、
気づけば取り調べ室の言葉の罠にどっぷりハマっていくタイプの物語です。

どちらの作品にも共通していたのは、
「やめ時がわからない」魅力。

眠気を吹き飛ばすほどの没入感がありました。

ジャンルも雰囲気も真逆な2冊を並行して読んだことで、
それぞれの面白さがより際立って感じられたのも印象的でした。

人生初コナンが107巻だった話

セブンイレブンでコナンに出会った日

ある日、モンスターエナジーを買いにセブンイレブンへ立ち寄ったとき、
店内放送で流れていたのが、『名探偵コナン』の映画の宣伝でした。

「そういえば、ちゃんと読んだことなかったな」
──そう気づいた瞬間、
気づけば雑誌コーナーで107巻を手にしていたんです。

人生初コナンが、まさかの最新巻。
しかも何の予備知識もなく

けれど、それが逆に新鮮で面白かった

もはやこの出会い自体が事件で、
読後には
**「なぜ今まで読んでこなかったんだ…」**という
ちょっとした後悔と興奮が入り混じったような気持ちになりました。

初心者にも優しいミステリの入り口

時系列もキャラクターの関係性も曖昧な状態で読み始めた107巻でしたが、
そんな不安はすぐに吹き飛びました

さすが長寿シリーズ、
読者の入り口がどこであってもちゃんと物語に没入できるように設計されています。

キャラクターのやりとりやテンポの良さ、
ちりばめられたヒント──
どれもミステリとしての面白さをしっかり堪能できる作りでした。

「初めてなのに、ちゃんと面白い」って、なかなかできることじゃない。

これは人気があるのも納得、
というより
**「今さらだけど、ハマりそう」**と感じた一冊でした。

初めてのコナン体験、感想はこちらでまとめました。

実はこの『コナン』、
僕にとっては人生で初めてちゃんと読んだ単行本でした。

選んだ巻が107巻という、どう考えても後半中の後半だったのに、
不思議なことにちゃんと楽しめたんです。

時系列がわからなくても、
キャラの関係性があやふやでも、
それでも面白い。

そんな“新規読者にも優しい構造”が詰まっていて、
なるほど、みんながハマるわけだ」と納得しました。

衝動的に手に取ったのに夢中になって読んでしまったあの日の感覚
ブログにしっかりと記録しています。

『爆弾』が爆発したのは、僕の脳だった

取り調べ室での言葉が誘う緊張感

呉勝浩さんの**『爆弾』は、
取り調べ室での
たったひとつの会話劇**から始まります。

男が語る内容は、一見すると事件と関係のない話ばかり。
でも──そこに何か意味があるはず。

そんな緊張感が、全編を通してじわじわと漂っています。

たとえば、僕はこの異様な語り口を、
ケニア産のコーヒー豆を自家焙煎して“爆ぜる音”を聞く時間になぞらえてみました
(※これはたとえ話で、実際にはしていません)。

静かに仕掛けられた言葉の罠が、
じわじわと効いてくる感覚。
読者も刑事たちと一緒に、
その言葉を慎重に踏みしめていくことになります。

爆発するのは物語だけじゃない

この小説の恐ろしさは、
読み終えた“後”にやってきます。

ラストの爆発的な展開によって、
感情や思考が一瞬フリーズ。
頭は冴えているのに、体は動かない。

冷蔵庫を開けようとして、
手が止まったあの感覚は今も忘れられません。

読んでいたのは夜勤明け。
眠るためにとページを開いたはずが、
逆に完全に覚醒してしまったのです。

ページをめくる手が止まらないのはもちろん、
読み終えてからもしばらく思考が戻ってこない。

まさに、
**「読まずにいられない本」**の代表作でした。

読後、自分の家で爆ぜた何か──感想はこちら

読み終えたあと、
言葉を失って立ち尽くした夜がありました。

何度も爆ぜる“言葉”と“仕掛け”に巻き込まれ、
ようやくラストにたどり着いたと思ったら、
そこが爆心地だったとは。

そんな読後の茫然自失も含めて、
しっかりと言葉にしてブログに残しています。

さいごに|読書の余韻がブログを支えてる

書くことで、読書体験が深くなる

本の感想を書くとき、
改めて内容を思い出しながら、
「自分はどこに惹かれたのか」
「なぜ印象に残ったのか」
と問い直します。

すると、読んだときには気づかなかった
視点や感情が浮かび上がってきて、
読書体験がもう一段深まる気がするんです。

ただ読むだけでは終わらなかった感動が、
言葉にすることで自分の中に定着していく。

それが面白くて、
気づけばブログに感想を書くのが
ひとつの楽しみになっていました。

どれだけ稚拙な言葉でも、
そのときの“本気”がにじんでいれば、それで充分価値がある。
──そう信じています。

ブログが僕の読書ノートになっている

もともと始めたブログは、
どこかで**「誰かに読まれること」**を意識していました。

けれど、気がつけばそれ以上に
**「自分のための読書ノート」**になっていたんです。

読後すぐの新鮮な感情や、
数日経ってからじわじわ湧いてくる気づき──

それらを残しておける場所があるのは、ありがたいことです。

読んだことを記録するだけでなく、
「自分はこの本から何を受け取ったのか」を振り返る作業は、
少しずつ自分自身を知ること
にもつながっている気がします。

この習慣、
これからも大切にしていきたいです。

眠れない朝に、本がくれたもの

眠れない朝に読んだ2冊が、
思いがけず心を動かし、言葉をくれました。
夜勤明けのぼんやりした時間に、本の中だけが鮮明で、
気づけば目が冴えて、思考が動き出している──
そんな瞬間が、今月は何度もありました。

『名探偵コナン』で感じた新鮮な驚きと、
『爆弾』に飲み込まれたあとの余韻。
この2冊がくれた体験は、
文章にしてはじめて整理できた気がします。

これからも、こうして記録しながら、
「読んだこと」だけじゃなく「どう読んだか」も
大事にしていきたいです。

では、また。

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