読み終わった瞬間、「えっ、待って!最初から読み返したい!」って思った。こんな衝動に駆られるミステリ、久しぶりに出会った。
道尾秀介の「いけない」、これがとんでもない作品だった。ただ読むだけじゃダメ。読者も一緒に推理して、考えて、何度も見返して…そうやって初めて本当の面白さが分かる、そんな革新的なミステリなんです。実際に読んだ私が、なぜこんなにハマってしまったのか、その魅力をお話しします。
作品概要
タイトル: いけない
著者: 道尾秀介
出版社:文藝春秋
ジャンル:ミステリ
形式: 短編集(でも実は全部繋がってる!)
なぜ「いけない」がこんなに革新的なのか
読者も参加する新しいミステリ体験
この作品の一番すごいところは、読者がただの傍観者じゃないってこと。各章の最後に一枚のイラストがあって、それを見て「この絵、何を意味してるんだろう?」って考えさせられるんです。これまでのミステリにはない、まったく新しい試みですよね。
正直、このイラストを眺めながら「うーん、これはもしかして…」って考えてる時間が、本文読んでる時間と同じくらい楽しかった!そしてイラストの意味が分かった瞬間「うわ、まじか。てことは…」って前のページに戻る。この繰り返しがクセになります。
特に最後のイラスト。これ見た時、マジでフリーズしました。しばらく動けなかったくらいの、それくらいの衝撃でした。
短編なのに、実は全部繋がってる巧妙さ
最初は「短編集か〜」なんて軽く考えてたんですが、読み進めるうちに「あれ?この話、前の章と関係あるんじゃない?」って気づき始めて。そこからもう、前のページをめくりまくり!「あの場面、そういう意味だったのか!」の連続でした。
道尾秀介さんの構成力、本当にすごいです。一つ一つの話は単独でも楽しめるのに、全体を通して読むとさらに深い意味が見えてくる。これは完全に計算されてますよね。短編の良さを活かしつつ、長編みたいな読み応えも与えてくれる、まさに職人技だと思います。
やっぱり道尾秀介!「良い意味でゾッとする」描写力
リアルすぎる心理描写にドキドキ
「向日葵の咲かない夏」しか読んだことがなかったんですが、やっぱり道尾秀介さんの心理描写は独特ですね。「良い意味で気持ち悪い」って表現があっているのかわかりませんが、不快じゃないんだけど、なんかゾクゾクする感じ。
登場人物たちの心の動きが生々しくて、「ああ、人間ってこういう風に考えちゃうよね…」って妙に納得しちゃう。だからこそ怖いんですよね。リアリティがありすぎて、自分にも当てはまりそうで。
みんな心に「いけない」何かを抱えてる
この作品に出てくる人たち、みんな心の奥に何かしら「いけない」ことを隠してるんです。でもそれって、別に大きな犯罪とかじゃなくて、誰にでもある小さな罪悪感だったりするんですよね。だから余計に身近に感じちゃう。
「私にもこういう後ろめたい気持ち、あるなあ…」なんて思いながら読んでたら、もう物語の世界にどっぷり。道尾秀介さん、人間の心理を見抜くのが上手すぎます。
最後の最後に待ってる「え、マジで!?」な大仕掛け
ネタバレはしませんが、最終的にすべてがひっくり返る大きな仕掛けがあります。これが本当にすごくて、「え、マジで!?全部そういうことだったの!?」って声に出して言っちゃいました(一人で読んでたのに)。
この仕掛けを知った後、絶対に最初から読み返したくなります。というか、読み返さずにはいられない!一度目とは全然違う視点で楽しめるから、二度美味しいんですよね。あの何気ない会話や描写が、実は重要な伏線だったって分かる瞬間、「うわ、まじか。ここもそうだったのか」って感じで、ページをめくる手が止まらなくなります。
私が何度も読み返してしまう理由
正直、何回読み返したか覚えてないくらいです。一度読んだだけじゃ絶対に気づけない細かい仕掛けや、章同士の繋がりを発見するたびに「うわー、ここにも!」って興奮しちゃう。
これって単純な謎解きの面白さを超えてますよね。読むたびに新しい発見があるって、本当に贅沢な読書体験だと思います。まさに「2度読み必須」、いや「何度読み必須」なミステリです。
こんな人におすすめしたい!
絶対読んで欲しい人
- ミステリ好き:新しいタイプのミステリを求めてる人、必読です!
- 騙されたい人:作者にまんまと騙されたい人、思う存分騙されてください
- どんでん返し大好き:「え、そうなの!?」が好きな人にはたまらない
- 独特な世界観が好き:普通の小説じゃ物足りない人にぴったり
- 心理描写が好き:ちょっとグロくても深い人間描写を楽しめる人
- 新しい体験がしたい:今までにない読書体験を求めてる人
ちょっと注意が必要かも
- シンプルな物語が好きな人:複雑な仕掛けより、分かりやすい話が好きな人
- ファンタジー派:重い心理描写より、ファンタジックな世界が好きな人
- 怖いのが苦手な人:心理的にゾクゾクする要素があるので、苦手な人は要注意
まとめ:もう、とにかく読んで!
「いけない」は、読者を物語に巻き込んで、一緒に推理させてくれる画期的な作品です。何度読み返しても新しい発見があって、読むたびにもっと好きになる。これが「2度読み必須」と言われる理由ですね。
道尾秀介さんが作り出した新しいミステリの形、これは本当に革命的だと思います。ミステリ好きなら絶対に読むべきだし、そうじゃない人にも「こんな読書体験があるんだ!」って知ってもらいたい。
とにかく、騙されたと思って読んでみてください。きっと私と同じように、何度も読み返したくなるはずです!
私の評価:★★★★★(5/5)
2度読み必要度:★★★★★(5/5)
みんなにおすすめしたい度:★★★★★(5/5)
僕も愛用してるおすすめのブックカバーです↓
では、また。



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