単行本は1冊1,800円前後、文庫でも800円前後かかります。単行本を含めて月に5冊買えば、5,000円を超えることも珍しくありません。
読書を趣味にしていると、この出費は無視できません。僕も一時期、月の本代が1万円を超えていて、これは続かないなと思いました。読みたい気持ちはあるのに、財布の都合で我慢する。これがけっこうストレスでした。
今は本代をだいぶ抑えています。それでいて、読む量は当時より増えました。買い方を変えただけです。
この記事では、読む量を減らさずに本代を抑える7つの方法を書きます。「我慢して読まない」は入れていません。それは節約ではなく、趣味をやめることなので。
本代が膨らむのは「新刊を単行本で買う」から
先に原因を整理します。本代が高い人は、たいていここに集中しています。
単行本と文庫では、同じ作品でも価格が大きく違うことがあります。そして単行本で買う理由は、多くの場合「早く読みたいから」です。つまり払っているのは本の代金ではなく、待たない権利の代金ということになります。
もちろん、待てない本はあります。追いかけている作家の新刊、話題になっている作品、シリーズの続き。そういう本は定価で買っていいと思います。
問題は、そこまで急いでいない本まで同じ買い方をしていることです。ここを切り分けるだけで、本代はかなり下がります。
本代を抑えて読書量を増やす7つの方法
どれも僕が実際にやっているものです。全部やる必要はありません。ひとつ取り入れるだけでも、月の本代は変わります。
① 図書館を「予約前提」で使う
図書館で棚を眺めて借りる使い方だと、読みたい本はまず見つかりません。人気作は常に貸出中です。
正しい使い方は、ネットで予約を入れて、順番が来たら取りに行くことです。ほとんどの自治体はウェブから予約できます。人気作は数か月待ちますが、10冊くらい予約を入れておけば、月に1〜2冊は順番が回ってきます。
「待つ」ことが前提になるので、急ぎでない本をここに寄せるのがコツです。それだけで単行本1冊分、月に1,800円が浮きます。
② 文庫化を待つ本のリストを作る
単行本で見かけて気になった本を、その場で買わずにメモしておきます。それだけです。
文庫化される場合、単行本の刊行から数年後になることが多いです。ただし、すべての本が文庫になるわけではありません。気になる本をリストにしておけば、文庫版が出たときに気づきやすくなります。
しかも文庫版には解説がついたり、加筆されたりすることがあります。僕は『ヨモツイクサ』を文庫版で読みましたが、単行本を待った不便より、安く読めた利点のほうが大きかったです。
③ 短編集とアンソロジーで「単価」を下げる
これは見落とされがちな方法です。
短編集やアンソロジーには、複数の作品が収録されています。長編1冊と同じくらいの値段で複数の物語が読めるので、1作あたりで考えると割安になります。
しかも、1冊でいろいろな作家や作風に触れられます。アンソロジーで気に入った作家を見つけて、その人の長編に進む——という順番だと、外れを買う確率も下がります。
綾辻行人『心の闇』は、僕が購入したときは550円でした。短編を複数楽しめて、満足度の高い1冊でした。
④ 電子書籍のセールを「探さずに」拾う
電子書籍は頻繁にセールをやります。半額や、それ以下になることもあります。
ただ、セールを探しに行くのはおすすめしません。時間がかかるうえに、安いから買うだけの本が増えて、結局出費が増えます。積読も増えます。
やるべきなのは逆で、読みたい本を先に「ほしいものリスト」に入れておいて、値下がりしたときに買うことです。探すのではなく、待ち構える。これなら欲しい本だけが安く手に入ります。
⑤ 読み放題サービスを「1ジャンル用」に絞って使う
月額の読み放題サービスは、使い方を間違えると無駄になります。読みたい新刊はたいてい対象外なので、「読みたい本が読み放題にない」と感じて解約することになりがちです。
うまくいったのは、期待する範囲を絞る使い方でした。雑誌、実用書、少し前の作品——このあたりに限定して使うと、月額分の元を取りやすくなります。新刊は普通に買う、と割り切ったほうが満足度が高いです。
⑥ 耳の時間を読書に回す
これは節約というより、同じ支出で読む量を増やす方法です。
オーディオブックは通勤中や家事中に聴けるので、これまで読書に使えていなかった時間が読書時間になります。月額制のサービスなら、聴いた分だけ1冊あたりの単価が下がっていきます。
実際に使ってみた感想はAudibleについて書いた記事にまとめました。向いている本とそうでない本があるので、そこも正直に書いています。
Audibleプレミアムプランなら数十万以上の対象作品が聴き放題!⑦ 読み終わった本を売って、次の本に回す
手元に残したい本と、そうでない本があります。全部を本棚に置く必要はありません。
1回読んで満足した本は、売っていいと思います。売った金額は数百円かもしれませんが、それが次の1冊の一部になります。本棚のスペースも空くので、置き場所の問題も同時に解決します。
ただし、面白かった本は残してください。もう一度読む可能性がある本を手放すと、たいてい後悔します。基準は「もう一度読みたいか」だけで十分です。
おまけ|読書環境は、お金をかけずに整えられる
本代の話をしてきましたが、読書環境のほうはお金をかけずに整えられます。僕は読書用のBGMを自分で作って無料で公開しているので、よかったら使ってください。10時間あるので、流しっぱなしにできます。詳しくはチャンネル紹介の記事へ。
安く買うことより、外れを減らすほうが効く
ここまで買い方の話をしてきましたが、本代でいちばん効いたのは実は別のことでした。
合わない本を買わなくなったことです。
1,800円の本を半額で買えても、読まずに終わったら900円の損です。一方、定価で買って最後まで楽しめた本は、1,800円払った価値があります。単価を下げるより、当たる確率を上げたほうが、体感的な出費はずっと減ります。
そのために僕がやっているのは、買う前に冒頭を数ページ読むことです。書店なら立ち読み、電子書籍なら試し読み。ここで自然に読み進められる本なら、自分との相性を判断しやすくなります。
本の選び方については初心者でも迷わない本の選び方に詳しく書きました。あわせて読んでもらえると、無駄な出費はさらに減ると思います。
さいごに
本代を抑える目的は、お金を使わないことではありません。お金を理由に読書をあきらめないことです。
図書館に予約を1件入れる、文庫化を待つ本をメモする、短編集を1冊買ってみる。どれも今日からできます。
本代を減らしても、読む量まで減らす必要はありません。買い方を工夫すれば、むしろ増やせます。読みたい本を我慢する前に、買い方を変えてみてください。






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