「ミステリを愛するすべての人へ」
帯に大きく書かれたこの言葉どおりの一冊でした。知念実希人さんの『硝子の塔の殺人』、読み終えました。
この作品は、帯にある通り、まさにミステリを愛する全ての人に読んでほしい。てか、みんな今すぐに読んでほしい。すごいから。
仕掛けのある作品なので、この記事はネタバレなしで書きます。結末や真相には一切触れません。
書籍情報
| 書籍名 | 硝子の塔の殺人 |
|---|---|
| 著者 | 知念実希人 |
| 出版社 | 実業之日本社 |
| 判型 | 四六判(単行本) |
| ページ数 | 504ページ |
| 発売日 | 2021年7月30日 |
| 定価 | 1,980円(税込) |
| ISBN | 978-4-408-53787-0 |
※ページ数・価格は執筆時点の情報です。僕が読んだのは単行本ですが、実業之日本社文庫から文庫版も出ています。2022年本屋大賞のノミネート作です。
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あらすじ(ネタバレなし)
実業之日本社の公式ページの紹介文から、舞台と登場人物の部分だけ引用します。
雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
実業之日本社『硝子の塔の殺人』紹介文より
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、
刑事、霊能力者、小説家、料理人など、
一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
そしてこの塔で、次々と事件が起こります。謎を追うのは、名探偵・碧月夜(あおい・つきよ)と医師・一条遊馬(いちじょう・ゆうま)の二人。公式の紹介文には「読者への挑戦状」という言葉まで入っています。本格ミステリが好きな人なら、もうこの時点で読むしかないですよね。
知念先生、ミステリ大好きなんだな
読んでいてまず思ったのは、知念先生はミステリが大好きなんだなということでした。
それだけじゃなくて、知識も豊富すぎる。作中にはミステリ作品や作家の名前が数多く出てきて、ミステリへの愛があふれています。ミステリ好きの素人の僕も大満足でした。
じゃあ、ミステリをたくさん読んでいないと楽しめないのかというと、そんなことはありません。出てくる作品や作家を知らなくても、ちゃんと楽しめます。だから安心して、今すぐ読んでほしいです。
帯には島田荘司さんと綾辻行人さんがコメントを寄せています。島田荘司さんのコメントの結びはこうです。
今後このフィールドから、これを超える作が現れることはないだろう。
島田荘司(帯コメントより)
新本格を代表する作家にここまで言わせる本です。綾辻行人さんの作品は、このブログでも『心の闇』の感想を書いています。
読みながら、ミステリ脳が止まらなかった話
この本を読んでいる間、頭がすっかりミステリ脳になっていました。
ふと思い出したのが、東京ディズニーシーの「タワー・オブ・テラー」です。ハイタワー3世って、ホントにエレベーターから落ちて失踪したのかな。これがシリキ様による呪いではなく、事故でもなく、事件だとしたら。はたまたハイタワー3世自身が作り出したお話で、シリキ様を生み出したのがそもそもハイタワー3世だとしたら……。
……と、一人で妄想がはかどってしまいました。もちろん完全に僕の妄想で、本の内容とは関係ありません。でも、塔を前にすると何でも疑いたくなる。そんな読書でした。
こんな人におすすめ
- ミステリを愛するすべての人(帯のとおりです)
- 館もの・本格ミステリが好きな人
- 「読者への挑戦状」にわくわくする人
- ミステリはあまり読んだことがないけれど、何か面白い一冊を探している人
- 知念実希人さんの作品が好きな人(『ヨモツイクサ』とはまったく違う味わいです)
ほかのミステリも探している方は、初心者でも楽しめる国内ミステリ5選や、新本格の名作『殺戮にいたる病』の感想もどうぞ。
読書のお供に、BGMはいかがですか
僕が運営しているYouTubeチャンネル「Silent Breeze」では、読書や作業のためのBGMを毎日投稿しています。500ページを一気に読むなら、静かなピアノはいかがでしょう。よかったらそっと流してみてください。
おわりに
ネタバレをしたくないので、中身について書けるのはここまでです。
もう一度だけ言わせてください。この作品は、ミステリを愛する全ての人に読んでほしい。みんな今すぐに読んでほしい。すごいから。
それから、個人的な願いをひとつ。碧月夜さんには、いつかふとしたきっかけで城塚翡翠さんと出会ってほしい。
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それではまた、次の記事でお会いしましょう。






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